2009年07月07日

188.アシスタント候補

キャスリーンは、スーザンに家族の話しをしながら、スーザンの気持ちを落ち着かせようと気を使っている。
「妹は二つ年下、ロサンゼルス保険会社に勤めているの。今回の金融危機の影響で大勢の社員がリストラされたそうだけど、妹はリストラの対象にならなかったのよ。喜んでいたわ。失業者がたくさんいるから、今は再就職が難しい状況ね。でも、わたしは焦らずに新しい職場を探しているのよ」
「厳しい時代になったわね」
「スーザンは、2年後に卒業でしょ。その頃までには、経済も回復しているでしょうから、今から心がけて準備しておけば大丈夫よ。でも、これから引き受けるその会社の仕事が軌道に乗れば、ずっと続けるつもりなんでしょう?」
「そうなの、その会社はとても順調に伸びているし、将来有望な会社だから、卒業後も続けることにしているのよ」
スーザンは、キャスリーンと話していると漸く気持ちが落ち着いてきた。

機は水平飛行に移り、大西洋上をアメリカの東海岸に向けて順調に飛行していると、機長のアナウンスがあると、乗客の間で寛いだ会話が始まり、機内の雰囲気が変わった。
声を落として話していたキャスリーンもトーンが上がり、つられてスーザンも元気を取り戻した。
スーザンは、キャスリーンの質問に応えて、真人の会社のことを詳しく話した。
「将来が楽しみな会社ね。とても興味がわいてきたわ。社員を増やす計画があるようなので、わたしサエキサンに会ってみたいわ。あなたから、話してもらえるとうれしいのだけれど、どうかしら?」
「良いわよ、相談してみる」
真人は、これから先、スーザン一人では仕事をこなしていけないから、良い人がいたらアシスタントを見つけなさいと、言われたことを思い出した。
キャスリーンは、スーザンより年上で社会経験もあるから、アシスタントと言うわけには行かないかなと、スーザンは思った。
でも、真人はあくまでもスーザンの存在を最重要視し、拠点作りを進めていくであろうと、確信している。
「サエキサンに相談するとき、あなたのキャリアシートがあると話しやすいのよ」
「わかったわ、帰ったらあなた宛に送信するから、よろしくね」
キャスリーンは、「よかった」と言って、スーザンの手を握り締めた。
posted by シーサン at 15:52| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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