2009年10月29日

302.的を得た春子の説明

フィレンツェで下車すると、二人は直ぐに宿泊するホテルへ行き、荷物を預けて早速観光に出かけた。
最初に訪れたのが、フィレンツェのシンボルである「花の聖母マリア」の意味を持つというサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂だ。
真人が目の当たりにしたこの大聖堂の光景は、写真で何度も目にしていたけど、実際に訪れてみるとその豪華さに驚かされた。
イタリアにおける初期のルネサンス建築を代表するものなのだろう。
着工から140年以上の歳月をかけて建設されたといわれるこの大聖堂は、石積み建築のドームとしては現在でも世界最大らしい。

感動の面持ちで眺めている真人の表情を伺いながら、春子が説明を始めた。
真人は、春子の知識の豊富さに感心した。
しかも、春子が何度も見て感じたことを話す内容は、的を得ていて実に良いのだ。
「なるほど、・・・それにしても春子の説明は見事だよ」
「あら、こんな話し方でよかったのかしら」
「素晴らしい内容で、思わず聞き入ってしまったよ」
春子は、真人に褒められて少し照れた。
「この景観を、今度は遠方から眺めながらお話ししましょうね」
「何処か良い所があるのか?」
「フィレンツェを一望できるカフェテラスへ案内するわ」
「この近くにあるのかい?」
「少し歩くけど、そこからフィレンツェの町を眺めながら、真人の描く構想を具体化していきましょうよ」
「そうだな」
そう言って、春子がそのカフェテラスへ案内してくれた。
「なるほど、春子の言うとおり、ここからの景観は外せないな」
「これでビューポイントが一つ決ったわね」
真人は、地図へ印をつけながら、メモを付け加えた。
posted by シーサン at 15:38| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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