2009年11月01日

305.期待に胸が膨らむ

真人と春子が、フィットネスクラブで出会ってから、既に数年が経っている。
そして、親しく付き合いだしてからも長い年月が過ぎている。
それでも、こうして二人だけで長い時間過ごすのははじめてである。
お互いを理解し合っているようでいて、気付かないでいたことも多々ある。

特に真人は、会社を起してから多く社会人と出会うようになって、考え方に幅が出来、社会の見方も変わってきたので、春子から見ると、その成長振りが良く分かる。
何気ない会話の中にも、真人の成長を感じることがしばしばなのだ。
このツアーを企画した時は、春子は自分が良く知っているイタリアを案内しながら、楽しい時間を過ごしたいと考えていたけど、いつの間にか真人の仕事にかかわり始めている自分を知って、驚きを感じているのだ。
真人は、行動する中でさまざまな機会を捉えて、ものにするのが上手い。
人を惹きつける能力にも長け、出会う人を巧みに取り込んでしまう。
それは、真人自身のメリットになるだけでなく、相手にも与えるものが多いから、自然と相手も引き込まれていくのだろう。
春子は、その真人の能力を、これから展開する自分の事業に、是非取り入れたいという思いが、強くなってきた。
春子が計画して進めている会社に、真人が関わることを既に決めているけど、次第にその存在感が高まってきた。

春子が立ち上げる会社は、女性専用の「美と健康」をテーマにした、理想的なからだ作りである。
その基本になる「心とからだのバランス感覚」を身に付けさせることが大事なのだ。
それには、女性の心を巧みに掴みとってしまう真人の魅力を、カリキュラムに導入したい。
春子は、レクチャー方式よりもフリートーキングの談話会方式が良いと思った。
真人はその中心的な存在になるだろう。
世界へ視野を広め、積極的に仕事に打ち込んでいる真人の経験は、春子の構想の重要なウェイトを占めることになる。
春子は、真人の後ろから付いて歩きながら、期待に胸を膨らませた。
posted by シーサン at 12:17| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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